黒部ダム/Kurobe Dam

訪問日 2006.8

ダム好きでなくても、知らない人はいない黒部ダム。堤高は186mで、国内第一位。
黒四ダムとも呼ばれる。黒部川に四番目に作られた黒部第四発電所に由来している。
貯水量2億トンの黒部湖。黒部ダム建設の陣頭指揮を執った当時の関西電力社長(太田垣士郎)の名前から太田垣湖とも呼ばれている。
映画「ホワイトアウト」(主演:織田裕二)に登場する奥遠和ダムは、黒部ダムがモデル。
NHKのプロジェクトXでも、建設史が取り上げられたことがある。最近では、扇沢からダムサイトを貫く関電トンネルの建設の物語のドラマ「黒部の太陽」が放映された。
ダムカレーやダムラーメンが名物。
黒部川第四発電所を見学するには、関西電力主催の発電所見学ツアーを利用するしか方法はない。
発電所は豪雪から施設を守るため、地下式である。地下発電所の発電所の送電線取り入れ口は、黒部渓谷の下の廊下から見られる。発電量は33500kW。

黒部ダム

日本一有名な黒部ダム。
天端の人の大きさとダムを比べると、いかにダムが大きいかわかる。
観光放流は、建設時に国と関西電力が交わした約束の一つである。
放流

放流を覗き込むと下に何も無いので落ちそうな気がする。

ダムにはホロージェットバルブが5つ設置されていて、上部の2つから放流していた。
アーチ

真横から見ると綺麗なアーチをしている。
ウィングダム

右岸よりウィングダムを眺める。
コンクリート打設開始後、南フランスのマルパッセ・アーチダムが大洪水で崩壊。黒部ダムの岩盤が予想外に悪かったこともあって、資金の提供者である世界銀行は堤高を下げることを勧告した。しかし堤高を下げず、設計を変更してアーチの両端に重力式のウィングダムをつけた。
堤体上流面

発電専用の黒部ダムは常に水位が高い。
黒部ダム管理所

右岸に管理所がある。
24時間有人管理。
取水設備

管理所の脇には取水設備が設置されている。
下流

山道を歩けばダムを下流から眺められる。トロリーバス乗り場に登山道への通路がある。バスが通る場所なので係員に一言声をかけたほうがいいかもしれない。

黒部ダムの下流の日電歩道は一年のうちで数ヶ月程度しか通ることができないそうだ。道幅が50cmほどしかないことに加え、残雪が夏まであるからだ。年によっては開通しない時もあるらしい。
黒部ダムの建設のために作られた道であるが、険しさは建設道路というようなものではないと思う。

日電歩道の整備も、建設時に国と関電が交わした約束である。
クレーンの土台

ケーブルクレーンがあった土台だ。
点検の際は土台の上に行くそうだ。柵が無いので落ちそうで怖い。
右岸

右岸には赤沢岳がそびえている。
関電トンネルは赤沢岳と鳴沢岳の中間を通過している。
遊覧船「ガルベ」

夏季のみの運行。
冬になるとダム湖が凍るので陸揚げされる。
遊覧船から黒部ダムを望む

遊覧船に乗ってダムを上流から眺める。
湖から眺めると視点が変わるので、ダムの楽しみ方が広がる。
コンクリートバケット

建設時に使用したコンクリートバケット。NHKのプロジェクトXのよると、バケットの操作はかなり難しいらしい。
万年雪

標高の高い立山連峰には夏でも雪が残っている。
ダム名/Dam 黒部ダム/Kurobe dam
堤高/Height 186m
堤頂長/Width 492m
形式/Model アーチ/Arch
目的/Porpuse 発電/Generation
ダム湖名/Lake 黒部湖/Kurobe lake, 太田垣湖/Ohtagaki lake
総貯水量/Total water storage capacity 199,285,000m3
所在地/Address 富山県中新川郡立山町
駐車場/Parking 長野県側:関電トンネルトロリーバス扇沢駅(有料・無料)
富山県側:立山駅(無料)


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