高瀬ダム

長野県大町市にある高瀬ダム。高瀬川の最上流にあるダムです。東京電力管轄の発電専用ダムで、下流の七倉ダムと連携して揚水式発電をしています。
高瀬ダムは堤高が176mあり、ロックフィル式ダムとしては堤高が日本一高い。
ダムは一般車両立ち入り禁止区域内にあるため、高瀬川テプコ館の見学ツアーか公認タクシー、徒歩でしか見学できません。新高瀬川発電所は高瀬川テプコ館の見学ツアーに参加すると見学できます。


 高瀬川テプコ館のでんこちゃん  

高瀬ダムの見学のために、高瀬川テプコ館にやってきました。
入り口では、でんこちゃんが出迎えてくれました。

大町ダムの下流にあるテプコ館からマイクロバスに乗って高瀬ダム見学ツアーに出発です。当日はマイクロバス2台が満員でした。

   天端にて職員から説明を受ける

天端まできました。
バスを降りると、PR館の職員からダムの説明を受けます。
その後は自由に天端を見学します。

 堤体上流側  

左岸に行く人が多かったので、私は右岸を見学することにしました。

天端は見学者用に歩道と車道がおおよそ分かれています。平日は大型ダンプカーが通過するので注意が必要です。

   烏帽子岳?

天端からは北アルプスの山々が見えます。
山を超えたところには黒部ダムがあります。

湖の色がエメラルドグリーンなのは、上流から流れてきた硫黄と、高瀬渓谷の花崗岩中の長石が化学反応してできた生成物が原因です。

 濁沢  

左岸には地面が白い部分があります。
上流から流れてきた砂です。
堆砂が多いため、重機を使って砂を運び出しています。

   天端

天端にはタクシーでも行けます。
ダムに行くには公認タクシー・徒歩・見学ツアーの方法しかありません。自家用車は下流にあるゲートまでしか進入できません。

見学ツアーに参加して感じたこととして、ダムのみを見学するならばタクシーか徒歩をおすすめします。見学ツアーは滞在時間が短く、天端しか立ち寄れないので、ダムをじっくり見られません。

 クレストゲート  

右岸に非常用洪水吐のゲートが2門あります。ゲートはローラーゲートです。
法面に建設時に使用したクレーンの土台のようなものがあります。

取水設備は右岸にあります。取水した水は新高瀬発電所に送水されます。

右側に行くとさらに上流に行けます。湯俣山荘まではダムから2~3時間かかるらしいです。

   非常用洪水吐側面

ダムも巨大ですが、非常用洪水吐も同様に巨大です。
発電専用のダムなので、ほとんど使う機会はないかもしれません。

 非常用洪水吐  

洪水吐の先が見えません。
スキーのジャンプ台の比ではありません。

   高瀬ダム管理所

管理所は左岸にあります。
入り口の右側に公衆電話があります。
タクシーを呼ぶ場合は、ここから電話します。
携帯電話は圏外だったような気がします。

天端の見学を終えると、マイクロバスに乗り、下流の新高瀬川発電所に向かいました。天端に滞在した時間はおよそ30分。

 新高瀬川発電所地下トンネル  

高瀬ダムと七倉ダムの中間地点にある新高瀬川発電所。
東京電力の管理区域内なので、入り口で指令所に連絡してから、管理区域に入りました。

   案内パネル

発電機の下に水車があることがわかります。

 発電所内部  

発電機は赤いカバーで覆われています。

天井が波打っていることに気付きましたか?作業員が圧迫感を感じないように工夫されているそうです。

黄色いクレーンは発電機の点検用です。
IHI製の240tクレーンです。

   クレーン

床に置かれているものは、IHI製540t吊りクレーンです。

 漏水事故に備えた空気マスク  

発電所内には空気マスクが備えられています。
万が一の漏水事故に備えるためです。

   発電機内部

発電機内部も見学できました。
オレンジ色のカバーがあった場所の一つ下の階です。
この写真は発電機のカバーを開けて、内部を撮影したものです。

見学が午後だったので、軸が回転していて、発電していました。


ダム名 高瀬ダム / Takase Dam
堤高 176m
堤頂長 362m
形式 ロックフィル
目的 発電
ダム湖名 高瀬湖 / Takase Lake
総貯水容量 76200千m3
所在地 長野県大町市大字平字高瀬入
駐車場 自家用車不可。登山口に駐車場あり。
見学方法は高瀬川テプコ館の見学ツアーに参加、公認タクシー、徒歩の3パターンのみ。


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