品木ダムは、草津温泉から流れ出る強酸性の湯を中和するために作られた。品木ダムが作られる以前は、温泉がそのまま川に排水されていて、川には魚が生息できない状況だった。酸性度は鉄釘を数日で溶かしきるほどで、下流に橋や発電所を作る際にも問題になっていた。現在では、品木ダム中和管理所で石灰を川に注入し、酸性の湯を中和している。ダム湖には中和によって発生した生成物を沈殿させる役割がある。そのため、湖は温泉の素のような緑色をしている。品木ダム中和管理所は、草津町の草津熱帯園の近くにあり、実際に石灰を注入している場面を見られる。ダムカードは中和管理所で配布しているので、ダムと中和施設の両方の見学をお勧めする。また草津温泉にも入浴するれば、さらに楽しめる。 |
堤体上流側 | |
品木ダムのダム湖は、この世のものとは思えない緑色をしている。強酸性の温泉を中和したあとの生成物によって、このような色になっている。 |
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堤体下流側 | |
導流壁が大きかった印象がある。堤体下流側に降りられないのが残念なところだ。 |
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減勢工 | |
減勢工の右側には、変な色の水がたまっている。 |
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上州湯の湖 | |
中和による生成物を沈殿させているため、ダム湖の堆砂率は高い。本来の目的が沈澱池であるので、特段問題ではない。ダム湖の上流では、堆積物を掘り出す作業をしていた。 |
ダム名 | 品木ダム |
堤高 | 43.5m |
堤頂長 | 106m |
形式 | 重力式コンクリート |
ダム湖名 | 上州湯の湖 |
貯水容量 | - |
所在地 | 群馬県吾妻郡中之条町入山字品木 |
駐車場 | ○ |